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スカイライト、東京Vとの資本・業務提携を語る 第1回「出資決定。そして成功報酬型のコンサルティング契約締結」


 

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2020年東京五輪に向けスポーツ庁が創設されるなど”スポーツ”が熱を帯びている。そんな中、2月10日にスカイライトコンサルティングは東京ヴェルディ1969フットボールクラブとの資本・業務提携を発表した。スカイライトの狙い、出資に至る経緯、現在の支援や今後について伺った内容を3回シリーズでお伝えする。
 
 
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スカイライトコンサルティング(以下「スカイライト」)は、2000年に外資系コンサルティング会社出身の羽物氏が中心となり立ち上げたコンサルティング会社だ。大企業から小規模ベンチャーまでをクライアントとし、ビジネスとITの専門知識を活かして経営課題解決や新規事業立上げなど、企画から実行まで支援するコンサルティングサービスを提供している。

最近コンサル業界でもKPMGあずさ監査法人がスポーツアドバイザリー室の設置を発表、またアビームコンサルティングがモンテディオ山形に出資するなど、何かとスポーツの話題が業界を賑わしているが、そんな中、スカイライトは今年2月10日に、Jリーグ2部(J2)を舞台に戦う東京ヴェルディ1969フットボールクラブ(以下「ヴェルディ」)との資本・業務提携を発表した。

この発表について編集部は、スカイライトによるヴェルディへの出資にどんな狙いがあり、どういう経緯でヴェルディとの資本・業務提携に至ったのか?また現在どのような支援を行っているのか?を取材してきた。3回シリーズでお伝えする。

物語の始まりは、入社3年目社員、栗原氏から送った羽物社長への一通のメール

出資に至る物語の始まりは、発表一年前の2014年2月。スカイライトで当時入社3年目だったコンサルタントの栗原寛氏(注:現在は5年目)が、同社の社長である羽物俊樹氏に送った一通のメールから始まる。

栗原氏は小さいころからサッカーに明け暮れ、中学生では東京都選抜チームに入る程のプレーヤーだった。元々サッカーやスポーツ全般に対して熱い想いを持ち、大学時代にはスポーツで社会問題を解決するNPO法人GLOBE PROJECTでサッカーと社会貢献をテーマに活動していたこともある。

そんな経歴の栗原氏はスカイライトに入社後も「スポーツビジネスに対してコンサルティングサービスを提供できないか?」という想いを持ち、チャンスをうかがっていた。ただ、コンサル業界全体を見渡しても、スポーツチームに対するコンサルティング業務など、あまり聞かない。栗原氏の置かれた状況も同じで、都合良くスポーツチームの支援案件も出てくるはずもなかった。

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インタビューに答える羽物社長(左)と同社コンサルタントの栗原氏(右)

ヴェルディスタッフとの付き合いから

栗原氏はスカイライト入社後、製造業やサービス業のクライアントに対する戦略立案や業務改革の支援プロジェクトで、コンサルタントとしてのスキルを高める一方、引き続きプライベートではスポーツに対して強い関心を持っていた。ヴェルディのクラブスタッフとはNPO法人の活動で知り合っていたが、その方も栗原氏がコンサルティング会社に就職したことを知っていた。

栗原氏はヴェルディのクラブスタッフとの交流を続ける中で、ヴェルディが経営やビジネスをよくしたいという考えがあることを知る。「クラブには課題がたくさんあるようでしたが、コンサルティングを頼む予算はありませんでした。スカイライトが成功報酬型のコンサルティングも手掛けていたので、提案の機会があるのではないかと考えました。」このような経緯、考えから社長の羽物氏にメールを送ることに至ったという。

歴史ある東京ヴェルディ

ヴェルディは1969年に創部された読売サッカークラブが前身となっている歴史のあるチームだ。Jリーグ開幕当初は、三浦知良、ラモス瑠偉、ビスマルク、北澤豪、武田修宏、柱谷哲二、都並敏史などスタープレーヤを擁し、Jリーグを牽引するチームの一つだった。

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※株式会社ワークスタイルラボによるまとめ

しかし1998年に読売新聞社が経営から撤退、2010年には当時株主であった日テレ、サイバーエージェントが共に撤退。経営危機に立たされた時代もある。経営危機に立たされたヴェルディは、現社長の羽生英之氏がJリーグ事務局長との兼務の形で社長に就任。Jリーグ直轄運営という異例の運営体制となった。社長に就任した羽生はスポンサー集めなどで、ヴェルディの再生の足掛かりを作ることに成功。

羽生氏は、当初、再建の目途が立ったところで経営から退く予定だったが、周囲から羽生の続投を希望する声が多く、Jリーグ事務局長の職を辞し、2010年10月ヴェルディ社長に専念することが決まった。

単に出資しスポンサーになっても面白くない

栗原氏からヴェルディを支援するチャンスがある旨のメールを受け取ったスカイライト社長の羽物氏もまた、中学高校はサッカー部で毎日部活に明け暮れていた過去を持つ。社会人になってからはプレーヤーとしてだけでなく、サッカーの指導者資格を取得し、少年サッカーチームの監督もやっている、相当のサッカー好きである。

羽物氏は「単に出資してスポンサーになっても、あまり面白くない」と考えたという。「パートナーとして支援しつつ、きちんとビジネスが伸びるなら面白いと考えた。そういう話に提案ができないか模索してみようよと、栗原に話をした」という。

日本のサッカー市場が頭打ち。一方のヨーロッパのサッカー市場は数倍に

それを受け取った栗原氏は本業のコンサルタントとしての仕事をしながら、夜や週末の空いた時間を使いサッカー市場や成功事例の調査を実施。栗原氏によると、その時の調査結果は以下のようなものである。

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※Jリーグ公式サイトのデータを元に当社にて作成。クリックすると別ウィンドウにて拡大

「日本のサッカービジネスは伸びていない。チームの予算は小さいところだと数億円、大きいチームでも50~60億円、それが10年ぐらい変わっていない。観客動員数は頭打ちとなり、むしろ減っている。一方、ヨーロッパのサッカー市場は10年間で4倍程度のマーケットになるなど、伸びている。個別に見てもFCバルセロナは100億円規模の予算が、10年で500-600億円になっているし、マンチェスター・ユナイテッドはアディダスと10年契約をし、契約料だけで1300億円という規模感のビジネスをしている。日本とヨーロッパのこの差はなんだと思ったわけです」と栗原氏。

日欧のこのような違いに対し、栗原氏はさらに分析する。「ヨーロッパのサッカーは地域に根付いていて、かつ、マーケットを大きくしている。結果、市場は大きくなっている。日本のサッカーがヨーロッパのサッカーのように発展を遂げるためには、広げることと、地域に根付くこと、この相反する両方を上手くやる必要がある。広めるには、日本だけだと小さいのでアジアも含め、マーケットを広げていく必要がある。しかも地域に根付くことをしていくことが必要。日本はアジアでは、まだ強いのでリードする立場として、パイを広げていくことができる可能性がある。前向きにとらえれば、日本で実現できていないのは、まだ可能性があることだと思った」

スカイライトでは栗原氏を中心にヴェルディ再生の仮説に関する議論を社内で深めた。

スクール事業へのコミット。成功報酬でのコンサルティング

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スカイライトコンサルティング代表取締役羽物俊樹氏。自らも少年サッカーチームの監督を務める程のサッカー好き。

栗原氏が羽物氏にメールを送ってから半年後の2014年9月、いよいよスカイライト社長羽物氏はヴェルディ社長羽生氏との対面に至った。先にも触れたがヴェルディ羽生社長は元々Jリーグの事務局長を務めたこともあり、サッカー界の顔も広い。またメディアでは「東京から200億円のチームを作る」と大きなビジョンを掲げている人物である。

両社はその後、調整を重ねた結果、2014年年末にはほぼ合意に至ることになる。羽物氏によると「スカイライトは、ヴェルディのパートナーとしてコミットし、スクール事業のテコ入れを任せてもらうことになりました」という。

そして財務面において「出資だけだとバランスシートの部分だけなので、5年間スポンサーになり売上にも貢献することになった。また、その代わりスクール事業のテコ入れにコミットさせてもらい、スクール事業が伸びた分からは成功報酬でコンサルティングフィーを頂くという話にした」という。出資、スポンサー契約に加えて、成功報酬のコンサルティング契約に至ったことには驚く。

短期的な利益の追求や、一方的な資金提供ではなく、まずはスポーツビジネスの世界に入ること

羽物氏はこの合意について、別の側面から「まずはスポーツビジネスに入る足がかりを作ることで、次の機会を見つけようと議論した。短期的に利益を得ることを目指したり、一方的な資金提供ではなく、スポーツビジネスの中に入ることを重視した。さらに成功報酬でのコンサルティング契約を結ぶことにより、我々自身も多少メリットはあるという形にした。短期的なメリットよりも、長期的な視点で日本のスポーツ界をよくしていき、マーケットが10倍、20倍となれば、コンサルティング、ビジネスパートナーとしてのビジネスチャンスは凄く大きくなる」と語る。

この業務・資本提携に従い、具体的に現在はどのような支援をしているのか?連載第2回目では、ヴェルディの再生について語ってもらう。

[第2回連載はこちらから]
第2回「ヴェルディ再生の鍵。スクール事業」

(取材・文責/株式会社ワークスタイルラボ 真貝豪・河原英人)

投稿日: 2015年06月04日 | 投稿者: Consulting Industry News

6月24日(土)13:00~当社主催



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