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コンサル業界ニュース

カテゴリー: 4.総研系/日系ファーム

上場コンサル会社の決算を見る | 2016年12月期


 

上場しているコンサルティング会社は4半期に一度、売上利益が公表される。

大手企業を中心にコンサルティングサービスを提供する上場コンサルティング会社5社の最近発表された2016年12期の決算書を元に、コンサルティング業界の状況を見てみよう。

コンサルグ業界ニュースでは、主要各社の売上、営業利益、純利益とそれらを前年同時期と比較した増減を一覧化(一部はコンサル部門のセグメント業績をピックアップした)。それが以下の表となっている。

※社名部分が決算短信とリンクしています。
※カッコ内は前年同期との比較。赤字は去年を下回る。青字は去年を上回ることを示す。
※売上・利益の単位は百万円。発表日順。

 

社名
売上 営業利益 純利益
 
ベイカレント・コンサルティング
(平成29年2月期(第3四半期) 1/13発表)
13,068
(+12.1%)
1,865
NA
963
NA
 
野村総合研究所
※コンサルティング事業

(平成29年3月期(第3四半期) 1/27発表)
21,174
(+2.8%)
3,689
(+7.7%)
NA
 
ドリームインキュベーター
※コンサルティング事業

(平成29年3月期(第3四半期) 1/27発表)
2,433
(+28.2%)
1,414
(+42.5%)
NA
 
三菱総合研究所
※シンクタンク・コンサルティングサ-ビス

(平成29年9月(第1四半期) 2/3発表)
2,188
(+5.0%)
-1,025
(前年同期-893)
NA
 
シグマクシス
(平成29年3月期(第3四半期) 2/6発表)
7,834
(+12.4%)
528
(+46.8%)
407
(+141%)

  


※ベイカレントは前年同期は未上場企業だったため営業利益、純利益は確認できず
※野村総合研究所、ドリームインキュベータ、三菱総合研究所はコンサルティングに関する事業の利益を記載


  
表全体を見ると分かるが一言で言うと、コンサルティング業界の景気は良い。好調だ。

売上・利益とも、前年比プラスとなっている会社が多いことがみてとれる。ここ数年ほど同じようにこのような状況が続いているが、政府による経済対策や日本銀行の金融緩和政策や円安を背景にした大企業の好業績に引っ張られ、大企業をメインクライアントにビジネスをする上記各社のビジネスは順調に推移していることが推測される。

より詳しく、決算短信にかかれた事業の概況(定性的な部分)を見てみよう。

▼ベイカレント・コンサルティング
2016年10月より営業部門を含む内部体制の変更を行い、高付加価値案件を担当できるコンサルタント数を確保するため、継続的に安定した収益を維持していた案件の受注を制限。しかし期待した高付加価値案件の急激な受注ができず、その結果2017年2月期の売上収益を18,282百万円(前期比15.5%増)から16,653百万円(前期比5.2%増)と下方修正している。

この修正理由について、決算短信の中で以下のような要因を挙げている。

所属コンサルタント数について、期末時点において前期比約20%の増加を見込んでいたが、コンサルティング業界における人材の争奪が想定以上に加熱しており、期末時点における所属コンサルタント数は前期比約8.2%程度の増加にとどまる見込み

また、平均単価については、過年度の実績を勘案したうえで、年間を通じて上昇し、前期比5%程度上昇すると見込んでいたが、当期において高付加価値案件獲得を積極的に推進した結果、当期末における平均単価は前期比16%程度上昇する見込み。しかし、一方、稼働率が年間を通じて平均90%超での推移を見込んでいたが、上記単価に見合った高付加価値案件の受注を急激に獲得することができなかったため、既存得意先との取引が縮小し、年間を通じた稼働率は80%程度となる見込みとのこと。

▼野村総合研究所 ※コンサルティング事業 

コンサルティング事業に関しては、グローバル関連のコンサルティング案件が減少したが、顧客の大型開発プロジェクトを支援するシステムコンサルティングが増加したとしている。

第3四半期決算プレゼン資料によると、海外買収先企業とのシナジーの創出や、新規事業の創出に取り組んでいるようだ。新事業創造の分野においては、ビジネス構想からシステム構築に至るプロセスを顧客と共創し開発した例として、日本航空との「どこかにマイル」等が取り上げられえ取り、デジタルマーケティング、FintechやAIへの取り組みにおいて、実績作りを継続しているとのことだ。

▼ドリームインキュベータ ※コンサルティング事業

コンサルティング事業(セグメント)においては、前連結会計年度に引き続き、既存顧客である大企業からの継続的な受注に加え、長期的支援を実施する実行支援型プロジェクトの増加、海外企業からの新規受注により、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,433百万円(前年同四半期は1,898百万円)、セグメント利益(営業利益)は1,414百万円(年同四半期はセグメント利益(営業利益)992百万円)となり、過去最高を更新。

コンサルティング事業は、既存顧客への戦略コンサルティングやプロデュース支援に引き続き注力しつつ、海外事業展開を加速することで、前連結会計年度に対して15%程度の売上高成長率を見込んでいるということだ。

▼三菱総合研究所 ※シンクタンク・コンサルティングサ-ビス

シンクタンク・コンサルティングサ-ビスにおいて、官公庁向けでは、システム開発工程管理案件や衛星地上設備関連の調査案件、民間向けでは、金融機関向けのリスク管理・規制対応支援コンサルティング案件や顧客データ分析案件などが売上に貢献し、売上高(外部売上高)は2,150百万円(前年同期比4.2%増)、経常損失は1,025百万円(前年同期は893百万円の損失)となったとのことだ。

▼シグマクシス

人工知能(AI)および各種ソフトウェアを積極的に採用し、顧客企業へのサービス提供に生かすと共に、リサーチ業務などのコンサルタントの業務にも活用することで、人財をより付加価値の高い活動に集中させるため、実証実験を開始しているとのこと。

クラウドサービスやソフトウェア提供会社とのパートナーシップ強化も推進。9月にはグーグル社とグーグル・クラウド・プラットフォーム(GCP)のサービスパートナー契約を締結。かねてよりパートナーシップを結んでいるIBM WatsonやGCPの活用を通じて、製造業、流通業、保険業や建設業といった幅広い業界の顧客企業に対する、AIを活用した業務改善や新たなビジネスモデル構築の可能性を検証するプロジェクトも活発化している。

M&Aアドバイザリーサービスを提供する子会社、株式会社SXAの事業は順調に成長。

4月には戦略的な協業関係の構築や、事業投資のさらなる拡大のためアライアンス専任組織を新設したとのこと。9月に株式会社S&Sインベストメントへの資金提供を実施し、同社の100%子会社で、ITサービス領域のベンチャー企業を投資対象とするベンチャーキャピタル「SXキャピタル」との資本・業務提携。ソフトウェアビジネスおよびプラットフォームビジネスの確立、顧客を含む各種企業および社員とのジョイント・ベンチャー設立、SXキャピタルを通じたインキュベーションに焦点を当て、投資を拡大するとのことだ。

採用についても触れており、受注増に対応し、第3四半期も中途採用を積極的に行い、当第3四半期連結累計期間において経験者36名を採用。4月入社の新卒社員24名が、集合研修およびOJT(オンザジョブトレーニング)を完了し、第3四半期から稼働を開始しているという。

各社決算短信については上記表における社名をクリックしてください。

投稿日: 2017年02月16日 | 投稿者: Consulting Industry News

野村総研出身の前田氏が創業した「リンカーズ」が、ローランド・ベルガーと業務提携


 

10月7日、ローランド・ベルガーの日本法人は、オープンイノベーション支援サービスを提供するリンカーズ株式会社と業務提携したことを発表した。

両社は提携し、クライアントのクロスボーダーのオープンイノベーション促進させる。

リンカーズがローランドベルガーと提携
リンカーズウェブサイト(画像をクリックするとページにジャンプします)

リンカーズとは?
 
リンカーズ株式会社は、野村総合研究所でコンサルタントを勤めた経験を持つ前田佳宏氏が2012年に創業したスタートアップ企業。ものづくり系マッチングプラットフォーム「Linkers」を運営する。

開発パートナーやサプライヤーを探索したい発注企業と、技術にに秀でた企業のマッチングを支援する。日本各地の中小企業を知る約1700人以上を技術の目利きとして組織化しており、43万社の中小ものづくり企業にアプローチ可能なことが強み。

 
 
国境を超えたオープンイノベーションプラットフォームを展開。共同での新ビジネスの立ち上げも視野に

両社の提携では、まずローランド・ベルガーが有する国内外の顧客基盤に対して、リンカーズが有する専門家提案型メーカーマッチングサービスを提供することで、国境を越えたオープンイノベーションプラットフォームを展開する。

さらに今後はローランド・ベルガーのコンサルティング能力/ネットワークと、リンカーズのサービス基盤/開発能力とを融合して、新たなビジネスを立ち上げる。

またローランド・ベルガ―代表取締役社長の長島聡氏がリンカーズのアドバイザーに就任したことも発表された。

ローランド・ベルガーは今後も、今回の提携のように、様々なプロフェッショナルとの協業によるオープンな場作りを推進していくということだ。

詳しくは以下のリリースをご覧ください
http://www.linkers-net.co.jp/site/wp-content/uploads_s3/2016/10/【リンカーズ株式会社_プレスリリース】2016-10-07_ローランド・ベルガー.pdf

投稿日: 2016年10月12日 | 投稿者: Consulting Industry News

上場コンサル各社2016年6月期決算を読む (2)中小企業向けコンサルティング


 

7月下旬~8月中旬にかけて上場しているコンサルティング会社各社から発表された6月期末の決算内容を読む。

第1回目の大手企業向けに続き、第2回目は中小企業をクライアントとしてコンサルティングサービスを提供する3社の決算を見る。

船井総研ホールディングス

コンサルティングセグメントの当期累計売上高+10.2%、営業利益+3.4%と良好な決算(共に前年比)

船井総研ホールディングスは8月5日に平成28年12月期第2四半期の決算短信を発表。これによるとグループ全体での当第2四半期累計連結売上高は7,664百万円(前年比+11.2%)、営業利益は1,907百万円(前年比+0.9%)となった。

コンサルティング事業単体ではセグメント累計売上高は6,558百万円(前年比+10.2%)、営業利益は1,849百万円(前年比+3.4%)と好成績となっている。業種区分別で、主力部門である住宅・不動産業界、医療・介護・福祉業界および士業業界向けコンサルティングが順調に売上を伸ばしている。重点施策と位置づけている、業種別経営研究会の主宰による会費収入も累計売上高756百万円(前年比+14.2%)と順調に増加しており、入会をきっかけとした月次支援案件の契約に繋がる好循環の流れが実現している。

参考:船井総研ホールディングス平成28年12月期 第2四半期決算短信
http://hd.funaisoken.co.jp/file/160805_accounts.pdf

 

タナベ経営

売上高+4.6%、営業利益-0.8%(共に前年比)

タナベ経営は8月5日に平成29年3月期 第1四半期決算短信を発表。売上高は1,864百万円(前年比+4.6%)、営業利益は214百万円(前年比-0.8%)という決算となった。

タナベ経営の事業は、経営コンサルティング事業、セールスプロモーション(SP)コンサルティング事業から構成されている。

経営コンサルティング事業単体のセグメント売上高は1,212百万円(前年比+6.3%)、セグメント利益は297百万円(前年比-3.7%)。チームコンサルティング型経営協力、人材育成・教育、セミナー、各種会、アライアンス(提携)&会員のすべての領域で、契約数ベースでは前年実績を上回ったものの、各種会員組織の会費収入や講演売上は伸び悩んだとのこと。

SPコンサルティング事業のセグメント売上高は652百万円(前年比+1.4%)、セグメント利益は-52百万円(前年実績は-72百万円)となった。特に若い女性や幼稚園・育児に関連する事業を手掛ける企業をターゲットにしたSPコンサルティング、SPデザインツールは引き続き売上高を伸ばしているものの、SPツールに関しては前年実績を下回った。

参考:タナベ経営平成29年3月期 第1四半期決算短信
http://www.tanabekeiei.co.jp/t/ir/2016/08/03/brief_201703_q1.pdf

 

山田ビジネスコンサルティング

経営コンサルティングセグメントの売上高+49.2%、営業利益+459.2%と好調(共に前年比)

山田コンサルティンググループは8月4日に平成29年3月期 第1四半期決算短信を発表。グループ全体の売上高は2,634百万円(前年比+42.8%)、営業利益は586百万円(前年比+224.4%)と増収増益だった。

主力の経営コンサルティング事業のセグメント売上高は1,894百万円(前年比+49.2%)、営業利益は438百万円(前年比+459.2%)と好調。大型コンサルティング案件の売上実現できたことで、前年比で増収増益となった。M&Aコンサルティング、事業承継コンサルティング及び事業成長コンサルティングにおける案件の引き合い・受注が増加しており、今後も増加傾向にあると見込ん対応体制を強化していくとのこと。

 

参考:山田コンサルティンググループ 平成29年3月期 第1四半期決算短信
http://www.yamada-cg.co.jp/cms/whats/20160804_173844hUd7.pdf

 


各社売上高は前年比で増加しており、中小企業向けコンサルティング市場は伸びている言えそうだ。

投稿日: 2016年08月24日 | 投稿者: コンサル業界ニュースKM

上場コンサル各社2016年6月期決算を読む (1)大企業向けコンサルティング


 

7月下旬~8月中旬にかけて、上場企業の6月期決算が発表された。
各社から発表された決算短信を元に、上場しているコンサルティング会社の決算内容を2回に分けて読む。

初回は大手企業をクライアントとしてコンサルティングサービスを提供するシグマクシス、ドリームインキュベータ、野村総合、三菱総研の4社の決算を見てみた。

これらの会社はコンサルティング事業単体で事業を構成している会社ばかりではない。IT部門やインキュベーション事業を持っている会社もあり、決算は複雑だ。そのため、できる限りコンサルティングサービスの結果に注目する。

ドリームインキュベータ

コンサルティング事業の売上高+64.3%、営業利益+181.1%と良好(共に前年比)

ドリームインキュベータは7月28日に平成29年3月期第1四半期決算短信を発表。グループ全体での売上高は3,498百万円(前年比+9.9%)、営業利益は438百万円(前年比+136.1%)となった。

事業別にみると、コンサルティング事業単体ではセグメント売上高は687百万円(前年比+64.3%)、営業利益は357百万円(前年比+181.1%)と好成績。既存顧客である大企業からの継続的な受注に加え、長期的支援を実施する実行支援型プロジェクトの増加、海外企業からの新規受注により、売上は堅調に推移。売上高全体に占めるコンサルティング事業の割合は19.6%(前年は13.1%)となっている。

もう一つのインキュベーション事業では、営業投資セグメントの売上高が前年同四半期の約24百万円から約472百万円に増加。新たにIPOした投資先はなかったが、上場投資先の株式の追加投資・売却を実施したことによる。アイペット損害保険を運営する保険セグメントの第1四半期売上高も1,843百万円から2,332百万円へと伸長。

参考:ドリームインキュベータ平成29年3月期 第1四半期決算短信掲載のお知らせ
http://www.dreamincubator.co.jp/ir_news/30934.html

シグマクシス

売上高+15.2%、営業利益約15倍と好調な決算(ともに前年比)

シグマクシスは8月4日に平成29年3月期 第1四半期決算短信を発表。売上高2,598百万円(前年比+15.2%)、営業利益184百万円(前年同期の約15倍)となった。

コンサルティング・サービスは、戦略コンサルティングとシステムコンサルティングのサービスを統合するなど、市場環境変化への加速への対応として運営体制の一部を変更。そのほか、人工知能(AI)および各種ソフトウェアの活用を推進し、顧客企業へのサービス提供やリサーチなどのコンサルタント業務に活かすなど、人財をより高付加価値の活動に業務に集中させる取り組みを行っている。

また社内のみならず、社外との戦略的な協業関係の構築や、事業投資の拡大、スピードアップを目指してアライアンス専任組織を新設し、クラウドサービスやソフトウェア提供会社とのパートナーシップ強化やジョイントベンチャーなどを仕掛けていくとのことだ。

人財採用面では経験者14名、新卒24名を採用して育成に着手するなど、事業推進に向けた組織構築も順調に進んでいることが伺える。

参考:シグマクシス平成29年3月期 第1四半期 決算短信/四半期報告書
http://www.sigmaxyz.com/ir/

野村総合研究所

コンサルティングセグメントは売上高-0.2%、営業利益-45.5%(共に前年比)

野村総合研究所は7月28日、平成29年3月期 第1四半期決算を発表した。全体での売上高は100,391百万円(前年比-1.1%)、営業利益13,688百万円(前年比+1.1%)という決算となった。

コンサルティングセグメントにおいては、売上高6,138百万円(前年比-0.2%)と前年実績をわずかに下回った。人件費や外部委託費が増加した影響で、営業利益も350百万円(前年比-45.5%)と減少している。

同社は米国で資産運用領域のリサーチ、コンサルティングを提供するCutter Associates社を買収した(2016年7月より連結業績に反映)ほか、8月1日付でデジタルビジネスを専門とする「NRIデジタル」を設立し、デジタル領域におけるコンサルティング、ITソリューション、アナリティクスの提供を開始するなど、引き続きコンサルティングセグメントの強化に取り組んでいる。

参考:野村総合研究所 平成29年3月期 第1四半期決算短信
https://www.nri.com/jp/ir/financial/pdf/1703tanshin_1Q_all.pdf
2017年3月期 第1四半期決算プレゼン資料
https://www.nri.com/jp/ir/presentation/pdf/160728pre_all.pdf

三菱総合研究所

シンクタンク・コンサルティングサ-ビスで3四半期累計比べ売上高-4.8%、経常利益-14.7%(共に前年比)

7月28日、三菱総合研究所は平成28年9月期第3四半期の決算短信を発表した。全体での売上高は66,845百万円(前年比 +0.8%)、営業利益は5,151百万円(前年比+8.1%)となった。

シンクタンク・コンサルティングサ-ビスにおいては当第3四半期連結累計で売上高(外部売上高)は27,748百万円(前年比-4.8%)、経常利益は3,211 百万円(前年比-14.7%)となった。

官公庁向けでは、環境・エネルギー、社会保障、国際標準化などの公共分野における各種調査案件やシステム開発管理案件、民間向けでは、金融機関向けのリスク管理・規制対応支援案件や鉄道事業者向けの顧客データ分析案件などが売上に貢献したが、大型実証事業案件終了による反動減により業績がダウンした。

参考:三菱総合研究所 平成28年9月期第3四半期決算短信
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1385857

 


 
各社コンサルティング事業に注目して見ると、コンサルティングの枠を超えてインキュベーションや外部連携に力を入れるドリームインキュベータ、シグマクシスが好調で、既存大型案件の終了や人件費・外部委託費の増加などの影響を受けた野村総合研究所、三菱総合研究所の業績が横ばいとなっている。

次回、「上場コンサル各社2016年6月期決算を読む (2)中小向けコンサルティング」もご期待ください。

投稿日: 2016年08月19日 | 投稿者: コンサル業界ニュースKM

野村総研「NRIデジタル株式会社」を設立。8月1日始動。


 

野村総合研究所は、2016年8月1日付で、デジタルビジネスを専門とする「NRIデジタル株式会社(以下「NRIデジタル」)」を設立すると発表した。

代表取締役社長には雨宮正和氏が就任。資本金は4.9億円、野村総合研究所が全額出資する。

NRIデジタルは、「デジタルビジネスコンサルティング」「デジタルITソリューション」「デジタルアナリティクス」の3つのサービスを提供。企業等のデジタル化戦略の構想から、先端ITの選定・構築、事業の実行支援、プロジェクト全体の検証・改善に至るまで、コンサルティングとソリューションそれぞれを得意とする専門家が顧客と併走しながら課題を解決していく、NRIグループの新事業創造モデル「コンソリューション」によって推進。NRIグループ各社や国内外のパートナー企業と連携しながら、多岐にわたる能力と多様な業界における経験を結集し、デジタルの力を活用して企業・団体の事業変革を支援する。

今回の発表は、日系シンクタンク系コンサル会社における、初めての目立った動き。今後どうなっていくか、是非注目したい。詳しくは以下のリリースをご覧ください。
https://www.nri.com/jp/news/2016/160728_2.aspx

投稿日: 2016年07月30日 | 投稿者: Consulting Industry News

上場コンサル各社2016年3月期決算を読む (2)中小企業向けコンサルティング


 

4月下旬~5月中旬にかけて上場しているコンサルティング会社各社から発表された3月期末の決算短信を元に、決算内容を4回に分けて読む。

第1回目の大手企業向けに続き、第2回目は中小企業をクライアントとしてコンサルティングサービスを提供する3社の決算を見る。

船井総研ホールディングス

売上高+13.8%、営業利益+3.2%と良好な決算

船井総研ホールディングスは5月9日に平成28年12月期第1四半期の決算短信を発表。これによるとグループ全体での売上高は3,763百万円(前年比+13.8%)、営業利益は971百万円(前年比+3.2%)となった。

コンサルティング事業単体ではセグメント売上高は3,151百万円(前年比+9.7%)、営業利益は913百万円(前年比+1.8%)と好成績となっている。業種・テーマごとに開催している経営研究会の会員数が順調に増加したことに伴い、主力の支援型コンサルティング業務が増加した。業種区分別では、住宅・不動産業界向けコンサルティング、および、医療・介護・福祉業界向けコンサルティングが大きく売上を伸ばしている。なお、売上高は順調に増加(前年比+9.7%)したものの、事業拡大のための人件費・固定費の増加により営業利益は若干の増加(前年比+1.8%)に留まった。

参考:船井総研ホールディングス平成28年3月期決算短信
http://hd.funaisoken.co.jp/file/160509_accounts.pdf
 

タナベ経営

売上高前年比+5.5%、営業利益前年比+12.3%と好調

タナベ経営は5月13日に平成28年3月期決算短信を発表。売上高は8,297百万円(前年比+5.5%)、営業利益は856百万円(前年比+12.3%)の好決算となった。

タナベ経営の事業は、経営コンサルティング事業、セールスプロモーション(SP)コンサルティング事業から構成されている。

経営コンサルティング事業単体のセグメント売上高は4,498百万円(前年比+7.5%)、セグメント利益は1,086百万円(前年比+11.4%)。顧客最適の視点でチームを再編成し、「中期経営計画及びビジョンの策定」「ドメイン(事業領域)別コンサルティング」「人事制度・人材採用力強化」「事業承継」「ジュニアボード(次世代の経営体制支援)」等のチームコンサルティングを増設した結果、経営協力契約数は、期中平均416契約(前期409契約)と増加し、順調な売上の伸びとなった。

SPコンサルティング事業のセグメント売上高は3,799百万円(前年比+3.3%)、セグメント利益は112百万円(前年比+73.9%)とこちらも好成績だ。特に若い女性や幼稚園・育児に関連する事業を手掛ける企業をターゲットにしたSPコンサルティングが売上高を伸ばしている。

参考:タナベ経営平成28年3月期決算短信
http://www.tanabekeiei.co.jp/t/ir/2016/05/13/brief_201603.pdf 
 

  

山田ビジネスコンサルティング

売上高+7.6%、営業利益+6.2%だが、経常利益は前年比-6.7%

山田コンサルティングは4月27日に平成28年3月期決算短信を発表。グループ全体の売上高は9,130百万円(前年比+7.6%)、営業利益は2,134百万円(前年比+6.2%)と増収増益だが、為替差額等の営業外費用計上により経常利益は2,059百万円(前年比-6.7%)となった。

主力の経営コンサルティング事業のセグメント売上高は6,382百万円(前年比+7.7%)、営業利益は1,369百万円(前年比+9.5%)と好調。事業継承コンサルティング、M&Aコンサルティング及び事業成長コンサルティングの売上高が順調に増加した。

山田コンサルティングは、海外コンサルティング事業への本格進出の足掛かりとして、平成28年4月15日付でシンガポール・インドネシア・マレーシア等アジア地場の市場リサーチファームであるSPIREを買収し子会社化した。今後は同社が提供する新興国地域の地場に根ざした海外市場調査の機能を活かして、海外コンサルティング事業の中長期的な成長を目指す。
 

参考:山田コンサルティング平成28年3月期決算短信
http://www.yamada-cg.co.jp/cms/whats/20160427_161840UT1V.pdf 
プレスリリース「SPIRE Research and Consulting Pte Ltdの株式の取得(子会社化)に関する基本合意のお知らせ」
http://www.yamada-cg.co.jp/cms/whats/20160415_1616464GJq.pdf
  

 


 
各社売上高で前年比5%~14%増加となっており、昨年度一年間は中小企業向けコンサルティングサービスが好調だったことを表しているといえよう。

次回、「上場コンサル各社2016年3月期決算を読む (3)ITコンサルティング」もご期待ください。

投稿日: 2016年05月26日 | 投稿者: Consulting Industry News

上場コンサル各社2016年3月期決算を読む (1)大企業向けコンサルティング


 

4月下旬~5月中旬にかけて、上場企業の3月期決算が発表された。
各社から発表された決算短信を元に、上場しているコンサルティング会社の決算内容を3回に分けて読む。

まずは、大手企業をクライアントとしてコンサルティングサービスを提供する4社の決算を見てみた。

大手のコンサル会社が多く、コンサルティング事業単体で事業を構成している会社ばかりではない。IT部門やインキュベーション事業を持っている会社もあり、決算は複雑だ。そのため、できる限りコンサルティングサービスの結果に注目する。

ドリームインキュベータ

全体では減収減益だが、コンサルティング事業の売上高+6.5%、営業利益+11.7%と良好な決算

ドリームインキュベータは5月10日に平成28年3月期決算短信を発表。これによるとグループ全体での売上高は12,691百万円(前年比-4.9%)、営業利益は538百万円(前年比-60%)となった。

ドリームインキュベータの事業は、コンサルティング事業及びインキュベーション事業から構成されており、各事業の成績が発表されているため事業別に見てみよう。

事業別にみると、コンサルティング事業単体ではセグメント売上高は2,667百万円(前年比+6.5%)、営業利益は1,439百万円(前年比+11.7%)と好成績となっている。「既存顧客である大企業からの継続的な受注に加え、長期的 支援を実施する実効支援型プロジェクトの増加、海外企業及び政府からの新規受注により、売上が堅調に推移した」ということだ。売上高全体に占めるコンサルティング事業の割合は21.0%(前年は18.8%)となっている。

もう一つのインキュベーション事業では、営業投資セグメントの売上高が前期の約36億円から約7億円に激減。これはIPO動向が前の期より良くなかったということに起因している。一方、アイペットを運営する保険セグメントの売上高は、63億円から81億円に伸長。全体では落ち込みが抑えられた状況だ。

参考:ドリームインキュベータ平成28年3月期決算短信及び決算説明会資料
http://www.dreamincubator.co.jp/ir_news/30136.html
 

シグマクシス

売上+16.6%、営業利益+732百万円と良好な決算

シグマクシスは5月6日に平成28年3月期の決算を発表。売上高9,507百万円(前年比+16.6%)、営業利益573百万円(前年比+732百万円)となった。

コンサルティング・サービスついては、プログラム・マネジメント・オフィス(PMO)をはじめとする新規案件の成約を順調に重ねており、進行中のプロジェクトも滞りなく進捗。また、ビッグデータやSNS、モバイルなどに代表されるデジタルテクノロジーの活用を視野にいれた事業戦略立案、業務のデジタル化、さらには新規事業開発、イノベーション創発といったテーマのプロジェクトも増えてきており、これらプロジェクトによるコンサルタント稼働率の向上および複数の成功報酬型案件を成約したことで収益面が改善。業績が順調に推移したとのこと。

また子会社のM&Aアドバイザリーサービスを提供する株式会社SXAの事業も順調に推移。当社。前年度設立したシンガポール現地法人が、3月に事業を終了したことにも触れている。今後の日本企業のグローバル支援については、案件単位でプロジェクトを組成して対応する方針とのことだ。

決算短信では、シグマクシスがこの一年取り組んできた、「22のスキルチーム編成によるデジタルスキル強化」、「CxOへのコンタクトの強化」、「オファリングの開発」や「リアルビジネスの拡大」に取り組んできたことも触れられている。今回の決算短信には、決算の定量的な情報のみならず、定性的な情報が多く含まれていることは特長。シグマクシスの方向性を知ることができる。

参考:シグマクシス平成28年3月期決算短信
http://www.sigmaxyz.com/ir/
 

野村総合研究所

コンサルティングセグメントは売上高前年比+3.9%増、営業利益前年比-7.9%

野村総合研究所は4月27日、平成28年3月期決算を発表した。全体での売上高は421,439百万円(前年比+3.8%)、営業利益58,295百万円(前年比+13.2%)の好決算となった。

コンサルティングセグメントにおいては、売上高28,823百万円(前年比+3.9%)、営業利益5,487百万円(前年比-7.9%)。マイナンバー制度をはじめとした業務コンサルティングや、顧客のIT部門の構造改革を支援するシステムコンサルティングが増加した一方、人件費も増加したことが要因だとしている。

また、同社は2008年に打ち出した長期経営計画Vision2015(2008-2015)の後の計画として、同日にVision2022を盛り込んだ3年間の中期経営計画(2016-2018)を発表した。

この中期経営計画では、顧客のグローバル化の加速や、デジタルエコノミーの勃興といった環境に対して、グローバル化の飛躍的な拡大、業界標準ビジネスプラットフォームのラインナップの強化、ビジネス価値創造の推進、生産革新、多様な人材との連携など5つの柱を掲げ、2018年に連結営業利益700億円、2022年には同1,000億円を目指すことを掲げた。コンサルティングセグメントに関しては、CAGR12.1%での成長を見込み売上高400億円を目指す。

参考:野村総合研究所 平成28年3月期決算短信
https://www.nri.com/jp/ir/financial/pdf/1603tanshin_all.pdf
NRI中期経営計画(2016-2018)
https://www.nri.com/jp/ir/presentation/pdf/160427chukei_all.pdf
 

三菱総合研究所

シンクタンク・コンサルティングサ-ビスで売上高前年比+11.5%、営業利益前年比-2.3%

4月27日、三菱総合研究所は平成28年9月期第2四半期の決算短信を発表した。全体での売上高は42,195百万円(前年比 +7.0%)、営業利益は3,659百万円(前年比+14.2%)と好決算。

シンクタンク・コンサルティングサ-ビスにおいては当第2四半期連結累計で売上高(外部売上高)は14,917百万円(前年比+11.5%)、営業利益は1,818 百万円(前年比-2.3%)となった。なお、経常利益では前年比プラスとなっている。

官公庁向けでは、環境・エネルギー、社会資本整備等の公共分野における各種調 査案件やシステム開発管理案件、民間向けでは、金融機関向けのリスク管理・規制対応支援案件や顧客データ分析 案件などが売上に貢献した。

また同時に、通期での売上高予測920億円から880億円に下方修正した。-40億円の修正の内、-20億円はシンクタンク・コンサルティングサービスによるもの。前期の大型案件の反動減をカバーできずに期初予測を-20億円している

参考:三菱総合研究所 平成28年9月期第2四半期決算短信
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1348201
 

 
 
各社コンサルティング事業に注目して見ると、売上高で前年比4%~16%増加となっており、昨年度1年間、コンサルティング業界が経企がよかったことを表しているといえよう。

次回、「上場コンサル各社2016年3月期決算を読む (2)中小向けコンサルティング」もご期待ください。

投稿日: 2016年05月24日 | 投稿者: Consulting Industry News

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