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2015.06.07 PwC、新組織「スレットリサーチラボ」を立ち上げ。“レジリエントセキュリティ”実現を支援

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6月4日、プライスウォーターハウスクーパース株式会社は、クライアント企業の「レジリエントセキュリティ」を実現する新サービスの提供開始を発表した。

レジリエントセキュリティとは

レジリエント(resilient)とは聞きなれない言葉ではあるが、「回復力に富む」「弾力性のある」「立ち直りが早い」という意味。

レジリエントセキュリティとは、サイバー攻撃やセキュリティ事故を100%防ぐことはできないことを前提に、攻撃を受けることを前提とした対策を講じ、サイバー攻撃を受けてもシステムやサービスを継続するという概念である。

PwCは、「スレットインテリジェンスサービス」「アドバンストSOCサービス」を提供することにより、クライアントのレジリエントセキュリティ実現を支援するという。

星澤裕二氏を統括責任者として「スレットリサーチラボ」を設置

これらの新サービス提供のため、PwC内に分析・研究活動の中心となる専門チーム「スレットリサーチラボ」を新たに設置。統括責任者に、日本におけるサイバーセキュリティ研究の第一人者であるパートナーの星澤 裕二氏が就任すると発表した。星澤裕二氏は1998年大手米国IT企業に入社以来、セキュリティー分野の専門化として活躍。現在は、NISC(内閣サイバーセキュリティーセンター)他において、研究会委員や有識者会議メンバー、座長なども務めている。

PwCは2013年12月からPwCがグローバルに展開する「サイバー攻撃対策サービス」の日本での活動拠点としてサイバーセキュリティーセンターを設置し、インシデント発生前から発生後まで一気通貫で企業を総合的に支援してきた。新たに今回立ち上げるスレットリサーチラボは高度な知識と豊富な実績を持つ各分野のスペシャリスト10人で構成される。スレットインテリジェンスに対する情報を収集、その情報から得られる知見、攻撃手法を研究。またクライアントが受けた攻撃だけでなく、今世の中で発生している攻撃、情報収集をしていくという。

2015年中に本格的な研究施設の設置やサービス部門の法人化も視野に入れているとのこと。今後3年50人体制に拡充し、年間10億円の売り上げを見込むとのことだ。

スレットインテリジェンスサービス

“レジリエントセキュリティ”実現のため、具体的には「スレットインテリジェンス(Threat Intelligence)サービス」と「アドバンストSOC(Security Operation Center)サービス」の2つを新サービスとして提供する。

スレットインテリジェンス(Threat Intelligence)サービスは、世界最大級のプロフェッショナルサービスネットワークであるPwCが世界中の情報を収集して得たサイバー脅威の最新動向だけでなく、国内で発生しているサイバー攻撃を国内で独自に分析した情報を加えた「スレットインテリジェンス」を構築。

さらに、この独自の「スレットインテリジェンス」にセキュリティ管理態勢などのコンサルティングサービスを融合させることにより、最新動向を反映した “レジリエントセキュリティ”の実現を支援する。具体的には、セキュリティリサーチ、デジタルフォレンジック、マルウェア解析、ペネトレーションテスト、Webアプリケーションの脆弱性診断などをオンデマンドで提供していくということだ。

アドバンストSOCサービス

もう一つのアドバンストSOC(Security Operation Center)サービスは、経験豊富な専任スタッフが、クライアントに対して24時間365日対応のアラート監視を行い、問題の把握や原因の究明を行う。さらに、前述の「スレットインテリジェンス」を有効活用した対応により、潜在的な攻撃の検知を可能にするという。

万一問題が発生した場合でも、「スレットインテリジェンス」を駆使した高度な分析を事前に行っているため、問題解決までの時間を短縮できる。さらにリスク管理の一環として、本サービスを含む当社のコンサルティングサービスを提供することで、現場におけるインシデント対応のみならず全社的なセキュリティ管理態勢の実現を支援するという。

クライアントのセキュリティニーズに対して通期一貫コンサルティングが可能に

ベネッセや、年金機構の個人情報漏えい問題で、企業のセキュリティ対策への関心が増している。セキュリティ対策をおろそかにした場合、どういうことになりうるのか、企業が危機感を認識するのに分かりやすい事例が多く出てきている。

そんな環境の中での今回の発表は、そういった社会・クライアントのニーズに合わせたものであるようにも見えるが、コンサルティングファームが”セキュリティに関するラボを設置”するということであり、ここまで技術的に踏み込みサービスをコンサルティングファームが展開することは珍しいのではないだろうか?今後、クライアントのセキュリティニーズに対して、通期一貫のコンサルティングサービスを提供し、ニーズに合致したセキュリティサービスを提供できていけるのか?今後のスレットリサーチラボの展開に注目したい。

詳しくは以下のリリースもご覧ください。
http://www.pwc.com/jp/ja/advisory/press-room/news-release/2015/cyber-security150604.jhtml

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